『夜は短し歩けよ乙女』
寒暖の差が激しく、風邪をひかずにはいられない日々ですね……
皆さま、いかがお過ごしでしょうか?Ericaです。
今回のブログは、「福大アドベントカレンダー」24日目の記事です。
「Active福岡大学」で溢れたブログの数々を、是非お楽しみ下さい!
さてさて、12月24日はクリスマスイブですね。
私は、授業とアルバイトとバドミントンで予定が詰まっております(笑)が、色んな過ごし方があることと思います。
「じゃあどんな本を紹介しよう?」と考え抜いた結果、読み終わった後、自然と大切な人達が頭に浮かぶ作品を選びました。
3冊目
今回ご紹介するのは、森見登美彦 著『夜は短し歩けよ乙女』(角川文庫)です。
ご存じの方がいらっしゃるかもしれませんが、私は森見登美彦先生の大ファンです!
小学校5年生の夏にこの作品と出逢い、不思議な世界観に魅了されました。
2003年に『太陽の塔』でデビュー、『四畳半神話体系』『有頂天家族』など、多くの人気作を書かれてきた方です。
2006年に単行本が発売された『夜は短し歩けよ乙女』は、2017年2月時点で累計売上130万部を超えるベストセラーとなっています。
この『夜は短し歩けよ乙女』は2017年にアニメ映画化されたので、更に多くのファンを生み出したことでしょう。
作品のあらすじ
舞台は京都。
主人公は「先輩」、とある黒髪の乙女に恋心を抱く男子大学生です。
彼は黒髪の乙女とお近づきになるべく、偶然を装って様々な場面で彼女との出逢いを目指しています。
下鴨神社の古本市、大学の学園祭……
もはや偶然ではない遭遇率(わざとなので当然なのですが笑)にも関わらず、乙女は「奇遇ですね!」の一言で済ませてしまう天然さん。
「先輩」の想いに気付く気配は全くありません。
そんな奇妙な2人を取り巻くのは、これまた個性豊かな人々。
「クセが強いんじゃ~」としか言いようのない曲者達が、作品を更に騒がしくします。
そして次々と起こる珍事件の数々、巡る人々の想い。
そんな日々の中で、何だか不思議な彼と彼女の関係は、進展するのでしょうか……?
この作品を推す理由
私の人生において特別な1冊である『夜は短し歩けよ乙女』。
「ここまで好きな理由は何だろう」と考えてみました。
①愛くるしい登場人物
変わり者しか出てこないと言っても過言ではない、この作品。
彼らは破天荒な部分もありますが、脆さも抱えていて、その人間味が愛くるしいと私は感じます。
私が特に好きな人物は、ヒロインである黒髪の乙女です。
「日付が変わるまでには寝床につかねば」と考える真面目な性格ですが、その一方、知らないことが現れると「これも何かのご縁!」と目を輝かせる冒険家な面も備えています。
そんな彼女を見ていると、「先輩」と同じく、彼女を追いかけずにはいられなくなってしまいます。
皆さんにも是非、黒髪の乙女ファンになってほしいです(笑)
②非日常なのに日常
この作品で起こる出来事はどれも不思議なもので、「私達にとっての日常」とは少し違います。
しかし、何だか身近に感じられるのです。
その理由は、人間味溢れる登場人物なのか、ストーリーの構築方法なのか、はたまた森見登美彦先生の才能によるものなのか……
その魅力の理由がはっきり分からなくて、何度もページを捲ってしまう私。
もしかして(いい意味での)罠にはまってしまったのでしょうか?
それなら、読者冥利に尽きますね。
まとめ
今回ご紹介したのは、森見登美彦 著『夜は短し歩けよ乙女』(角川文庫)でした。
小説からでも、アニメ映画からでも、充分に楽しめる作品です。
森見登美彦先生ファンが増えてくれたら、とても嬉しく思います。
もし「非日常なのに日常」の理由を解明できた方は、こっそり教えて下さいね(笑)
それでは、またお会いしましょう。